ヤミ金融問題についての初の最高裁判決

ヤミ金融問題についての初の最高裁判決

平成20年の1月に、ヤミ金融問題の対策として、ある画期的な最高裁判決が出ました。 それまで下級審では似たような判決が出ましたが、最高裁での判決と言う所に一つの意味があります。

平成20年1月18日最高裁判所第二小法廷判決

【争点】
「出資法に違反する著しく高率の利息を取り立てられて被害を受けたと主張する上告人らが,上記組織の統括者であった被上告人に対し,不法行為に基づく損害賠償請求権の可否と、被上告人が貸付けとして上告人に交付した金銭が、不法原因給付になるかの可否。

【争点に対する最高裁判断】
ヤミ金融業者が借主(被害者)に著しく高利(年利数百%~数千%)で貸し付けた場合、ヤミ金融業者は元本の返還を請求することができない。 借主(被害者)がこのようなヤミ金融業者に対して損害賠償請求を行った場合、支払った元本・利息の全額を損害として請求することができる。

【判旨要約】
本件ヤミ金融業者が借主(被害者)に対して行った一連の行為(著しく高利での貸付けや、弁済の名目で金銭を受領した行為)は不法行為となる。借主(被害者)はヤミ金融業者に元利金の弁済として支払った金額全額を損害として、損害賠償請求をすることができる。 本件ヤミ金融業者が貸付けとして借主(被害者)に交付した金銭は、不法原因給付に該当するため、本件ヤミ金融業者から借主に対して返還請求することはできない 。

この事例は、著しく高利の貸付けである点に着目したものであり、出資法違反利率による貸し付け契約がすべてこのような判断にあるかは別問題になります。

よって、「数百%~数千%の利率」に満たない利率での貸付けについて、どのような司法判断となるかは、現時点では示されていないことに留意が必要になります。 ただ、ヤミ金融の社会逸脱行為による公序良俗違反及び不法原因給付の問題に最高裁が初めて判断した事例ということには意味があります。

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